通路からの「アイキャッチ」で興味を持ってもらえたとしても、それだけでは十分ではありません。
次に重要なのは、ブースの前で「足を止めてもらう」ための仕掛けです。
このステップを成功させることで、ようやくコミュニケーションの機会が生まれます。
まず考えるべきは、「視線を止める工夫」です。
展示物の見せ方にひと工夫を入れてみましょう。
たとえば、製品の使用前・使用後の違いをビジュアルでわかりやすく比較したパネルや、「〇〇業界で話題沸騰!」のようなキャッチフレーズを動画や電子サイネージで動きのある演出で表示するなど、立ち止まって思わず読みたくなる・見たくなる仕掛けが効果的です。
また、来場者の「参加意欲」を刺激するのも有効です。
例えば、「3分で終わる簡単アンケート」「業界別・課題チェックリスト」など、能動的に参加できるコンテンツを設けると、自然と足を止めてもらえます。
これはそのままリード獲得の導線にもなります。
「無料プレゼント」も、今なお強い集客力を持ちますが、ポイントは“誰にでも配る”のではなく、“何かと引き換えに”渡すこと。
たとえば、アンケートに答えてくれた方にだけ渡すなど、「対話のきっかけ」を作る仕組みが重要です。
さらに、ブース前にスタッフが立って“ウェルカムオーラ”を出すことも忘れてはいけません。
ただし、話しかけすぎると逆効果になるため、「声をかけずに、目を合わせて一礼する」だけでも十分です。
来場者が自分のタイミングでブースに入りやすくなります。
ブースの「オープン感」も、来場者の心理に影響します。
テーブルや什器で入り口を塞いでいないか?社内目線ではなく来場者目線で、“立ち寄りやすい雰囲気”を作れているか、今一度チェックしてみましょう。
このように、「足を止める」という行動は、展示会における“第二の関門”です。
ここをクリアすることで、展示会の成果に直結する「対話」が始まります。
次回はその第三段階、「深い会話へつなげる接客術」について掘り下げていきます。