展示会でのアンケートの質問項目を決める際には、BANT(予算、権限、ニーズ、タイミング)とSCOTSMAN(解決策の適合度、競合状況、機会、タイムフレーム、規模、予算、権限、ニーズ)の両方を考慮することで、リードの質を高め、商談に繋がる可能性の高い情報を収集することができます。
以下のように、それぞれの要素に基づいて質問を構築します。
1. BANT情報を考慮した質問
BANTはリードの基本的な商談条件を評価するフレームワークです。この情報を得るためには、次のような質問をアンケートに取り入れることができます。
・予算(Budget)
– 現在、貴社が投資を検討している予算規模はどの程度でしょうか?
– 貴社では、製品やサービスへの投資に関して、どのような予算を確保していますか?
– どのような予算規模であれば、製品やサービスを導入する意向がありますか?
・権限(Authority)
– 貴社で製品やサービスの導入決定に関与しているのはどなたですか?(役職名や部署名を確認)
– あなたの役職や担当業務を教えてください。
– 貴社での意思決定プロセスにおいて、どのような役割を果たしていらっしゃいますか?
・ニーズ(Need)
– 現在、貴社が解決したいと考えている課題は何ですか?
– 貴社のニーズに最も適した機能やサービスはどれだとお考えですか?
– 弊社の製品が貴社にどのような価値を提供できるとお考えですか?
・タイミング(Timing)
– 貴社はいつまでにこの製品やサービスの導入を完了したいと考えていますか?
– どのようなタイムラインでご購入をお考えですか?
– 現在、導入の計画は進んでいますか?それとも、今後の検討段階にありますか?
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2. SCOTSMAN情報を考慮した質問
SCOTSMANはリードの商談を進めるために深く評価するフレームワークで、次のような質問をアンケートに盛り込みます。
・解決策の適合度(Solution Fit)
– 貴社の現状のシステムやプロセスにはどのような課題がありますか?
– 弊社の製品やサービスは貴社の現状にどれほど適合すると思われますか?
・競合状況(Competition)
– 他社の製品やサービスを現在ご検討中ですか?もしあれば、どのような製品やサービスですか?
– 現在、どの競合製品と比較されていますか?
・機会(Opportunity)
– 今後、貴社の事業でどのような成長機会を見込んでいますか?
– 弊社の製品を導入することで、貴社の事業にどのような効果を期待しますか?
・タイムフレーム(Timeframe)
– この製品やサービスの導入について、貴社でいつまでに決定を下す予定ですか?
– 貴社の予定している導入スケジュールについてお聞かせください。
・規模(Size)
– 貴社の会社規模(従業員数、年間売上高など)を教えてください。
– この製品を導入することで、どの程度の規模の影響を見込んでいますか?
・予算(Money)
– 予算をどの程度確保されていますか?(予算規模を尋ねる)
– 予算が決定している場合、その金額はどの程度になりますか?
・権限(Authority)
– 購入の最終決定を下す権限をお持ちの方は誰ですか?
– 購入決定者にアプローチするための手続きやタイミングについて教えてください。
・ニーズ(Need)
– 貴社の最優先課題は何ですか?どのようにしてそれを解決しようとしていますか?
– 貴社のニーズに対する最適な解決策について、現在どのようにお考えですか?
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3. アンケート設計のポイント
– 質問の順番: 初めに簡単な質問から始め、徐々に詳細な情報を聞き出す流れにすることで、回答者が答えやすくなります。
– 選択肢と自由記述: 定量的なデータ(選択肢)と定性的なデータ(自由記述)を組み合わせて、リードの背景や詳細な状況を把握します。
– アクションの明確化: 質問の後に、「この情報に基づいてどのようなアクションを取るか」を明確にするための「次のステップ」や「フォローアップ」の案内を含めることが大切です。
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まとめ
展示会でのアンケート質問項目は、BANTとSCOTSMANの要素を組み合わせて設計することで、リードの質を高め、商談につなげやすくします。
特に、リードのニーズやタイミング、予算などをしっかりと把握し、商談に進めるための情報を得ることが重要です。
このアプローチにより、アンケートを通じて得られるデータが商談のステップをスムーズに進める手助けとなります。