展示会では、製品やサービスを目立たせるために、大きなパネルやポスターがよく使われます。
しかし、これらのパネルは展示会の終了とともに役割を終えるわけではありません。
工夫次第で、オンラインや他のマーケティング施策で長く活用できる価値ある素材になります。
ただし、そのためには「後活用」を視野に入れたデザイン設計が重要です。
単にカタログのデザインを拡大するのではなく、様々な用途を想定してデザインを作り込むことで、マーケティング効果を最大化できます。
展示会パネルを後活用するメリット
・コストパフォーマンスの向上
展示会のために作成したデザインデータを二次利用することで、新たな制作コストを削減できます。
・一貫したブランドメッセージの発信
同じデザインやビジュアルを複数のチャネルで利用することで、ブランドの認知度と記憶に残りやすさが向上します。
・制作スピードの向上
既存のデザインをベースに活用することで、特設サイトやメールマガジンなどのコンテンツを迅速に準備できます。
後活用の具体的なアイデア
・特設サイトへの流用
パネルで使用したビジュアルやコピーをWebサイトのデザインに組み込み、特設ページやキャンペーンページを作成。
展示会後にオンライン上で情報を提供し続けることで、さらに多くのリードを獲得可能です。
・メールマガジンでの利用
パネルデザインを製品やサービスごとに分割し、メールマガジンのヘッダーや本文に活用。
パネルに記載されていた製品の特徴やメリットを掘り下げた内容を添えると、受け取り手にとって価値のある情報となります。
・SNS投稿用の素材に再編集
パネルに使用したグラフィックやコピーを短い動画や画像に再編集し、SNS用コンテンツとして配信。
「展示会の見どころ」や「製品の特長」など、フォロワーに興味を引くテーマで展開。
・プレゼン資料や社内資料に転用
パネルに記載された内容を元に、営業用のプレゼン資料や社内のトレーニング資料を作成。
ブランドメッセージを統一した内容で作れるため、社内外の認識が揃いやすくなります。
・動画コンテンツの背景や補足資料として活用
パネルのデザイン要素を動画コンテンツの背景やサブタイトルに組み込むことで、視覚的な一貫性を保ちながら情報を提供。
デザイン時に意識するべきポイント
・マルチチャネルを想定した構成
展示会場での目立ちやすさだけでなく、デジタルチャネルで利用しやすいサイズやフォーマットを考慮。
パネルを複数のセクションに分け、それぞれが独立したコンテンツとしても機能するように設計する。
・短いキャッチコピーと要点重視
パネルの情報は簡潔でわかりやすくする一方、補足的な詳細は特設サイトやメールで伝える。
「次のアクション」を促すメッセージ(例:「詳細はこちら」「資料をダウンロード」)を組み込む。
・高解像度かつ汎用的なデザインデータを準備
デザインデータは印刷用だけでなく、デジタル用(JPEG、PNG、SVGなど)も用意しておく。
カラーやフォントの使用ルールを統一し、流用時にも一貫性を保つ。
具体的な活用例
ある会社は展示会で使用した製品パネルを以下のように再活用しました。
・特設サイトへの展開
展示会のために作成したパネルデザインを特設サイトに流用し、展示会終了後も訪問者が製品情報を確認できるページを公開。
展示会で得たリードがアクセスしやすい動線を作りました。
・メールマガジンでの分割利用
パネルに記載した製品の特長をメールマガジンで1つずつ配信。
各メールに関連するホワイトペーパーや動画のリンクを添付し、コンテンツ消化率を向上させました。
・SNSキャンペーンに展開
パネルのビジュアルを元に製品ごとのキャンペーン投稿を作成。
特にInstagramやXで多くのエンゲージメントを獲得しました。
まとめ
展示会パネルは、その場限りで終わらせずに後活用を見据えたデザインを行うことで、マーケティングの武器として長期的に機能します。
特設サイト、メールマガジン、SNS投稿、そして営業資料としても、さまざまな形で活用可能です。
次回の展示会準備では、「パネルデザイン=多用途コンテンツ」という視点を持って、投資対効果を最大化しましょう。
展示会の出展は、会場だけで終わらせてはいけません。なぜなら、見込み客は会場の中だけに居るわけではないからです。展示会を動画化しオンラインで活用する「展示会動画マーケティング」はこちらのページへどうぞ。