海外展示会出展の時系列チェックリスト

海外の展示会に出展する場合のチェックリストとアクションプランです。海外の展示会に参加することは、貴社の製品やビジネスへのグローバルなマーケットを開拓する最も良い方法の一つです。

しかしながら、海外での展示は、国内よりも複雑になる可能性があり、通常、展示会への参加にはかなりの費用がかかります。以下のチェックリストは、時間と予算に対して効率的に実施できるように設計されています。御社にあった形にカスタマイズしてぜひご利用ください。

展示会の12～6か月前

展示会で出展申し込みを完了してください。以前にその展示会を訪れたことがない場合は、他の出展者や業界団体、主催者と話して、展示会の最適なエリアを確認してください。
パビリオンなど、大きなグループの一部として参加することには利点があるため、業界団体または他の団体がその展示会で、ジャパン・パビリオンを設置しているかどうかを確認してください（ただし、ブースが展示会の適切なエリアにないと、効果が下がります。）
可能な限り最高のコマ位置にしたいと思うかもしれませんが、現実的に考えてください。権威ある、確立された大規模な国際展示会の新しい出展者が、最適な場所を選択できる可能性は低いのです。これに対しては、出展実績を積むしかありません。逆に言うと、将来の良い場所を得るために、早いうちから出展する事が必要です。まだまだ力不足だから・・と断念せず、将来を見越して実績づくりでひとまず出展する戦略もアリです。
出展費用に対して、利用可能な補助金があるかどうか、業界団体または地元自治体のアドバイザーに確認してください。

4～5ヶ月前

フライトとホテルを調べてください。これをギリギリまで残さないようにしてください。主要な展示会の都市のホテルの客室は、大規模な展示会の期間中はすぐに満室になり、料金は通常、閑散期に比べて 2 倍になります。土壇場まで放置すると、高騰した価格を支払うか、遠い街から長時間通勤するかの選択を迫られる可能性があります。可能な限り、他の出展者、業界団体、または展示会の代理店からおすすめのホテル情報を入手してください。展示会の主催者もいくつかの特約施設を提供している場合があります。
短期アパートという選択肢もあります。ホテルよりも安く (特に複数のスタッフを配置する場合)、アットホームな快適さが得られます。

12～16週間前

出展者マニュアルを入手し、きちんと読んでください！海外の展示会での多くの手順と慣行は、国内のイベントとは異なり、現場合わせで行うことができない場合があります。
展示会の主催者の締め切り、カタログの入力、照明、電気、家具などの注文など、独自のチェックリストを作成します。多くの展示会では、土壇場で注文すると、家具のレンタルやその他のサービスの価格が引き上げられます。

マーケティング

展示会でのプレゼンスを伝えるために、マーケティング活動の計画を開始します。展示会主催者のマーケティングカタログを入手してください。通常、製品を宣伝するためのさまざまなオプションを提供していますが、高価な可能性があります。
展示会開催国の業界誌をチェックしてください。このようなメディアでは、展示会の前に「展示会プレビュー」版を行うことがよくあります。ただし、制作のスケジュールにより、展示会の2ヶ月前にはコンテンツを提出する必要がある場合があります。ジャパン・パビリオンに出展する場合は、パビリオンの主催者に相談してください。通常は、パビリオンでのマーケティングが提供されます。
出展者マニュアルで、カタログ掲載の締め切りを確認し、無料または必須のマーケティング・オプションをすべて、最大限に活用してください。
パンフを準備し、必要に応じて現地語への翻訳します。これは、常に母国語を話す人、できればマーケティング資料や技術翻訳などの特定のスタイルの翻訳に精通したプロの通訳者を使用してください。節約するために手抜きをしないでください。つづりや文法の間違いを含む「専門らしくない」翻訳は、悪い印象を与えます。

製品と市場調査

以前に出展したことがない場合は、どのような製品を展示するかを検討してください。一般的に、ほとんどの企業は、国内の展示会よりも海外の展示会の方が小さいブースとなるため、どの製品を展示するかを決定する必要があります。
市場調査をまだ行っていない場合は、リサーチサービス、マーケットへの短期訪問、またはJETRO等の市場レポートの委託などによって、今すぐ行う必要があります。これにより、どの製品が最も販売できる可能性が高いかを判断し、展示する製品を選択できます。業界団体も、市場に関する情報をアドバイスしてくれます。

8～12週間前

ブースのレイアウト、家具、照明、電気、グラフィックス、その他の設備 (水、排水、バナー) の構成を計画し始めます。標準パッケージを確認し、公式のレンタル代理店だけでなく、外部リソースから補充することも検討してください。
パッケージブースをレンタルしていて、グラフィックス、棚、または家具を、壁の周りに使用する予定がある場合は、スペースを妨げる柱やパネルが壁にあるかどうかを確認する必要があります。配電盤に注意が必要です。オクタノルムなどの一部のシステムでは、柱が出ているため、壁パネルの実際の幅と高さを確認してください。
一部の出展者は、IKEAやホームセンターなどの外部小売業者から家具を購入して、家具のレンタル費用を節約していますが、これにはかなりの追加作業が必要になる場合があります。展示会請負業者の労働者が高度に組合化されている米国の展示会では、組合化されていない出展者が実行できる「施工」について厳しい規則がある場合があります。通常、電気接続や大規模な建設工事などの一部の作業を実行するには、組合員を雇う必要があります。

8週間前

製品サンプル、資料、展示資料、家具、備品を展示会に運ぶためのオプションを検討してください (展示会会期後、自社に戻すこともできます)。これはかなり先のことのように思えるかもしれませんが、輸送のリードタイムは、目的地の国で商品が税関を通過し、展示場に配送されるまでの時間を考慮すると、かなり長くなる可能性があります。長距離の目的地への海上輸送は、展示会に到着するまで1～2ヶ月かかる場合があります。航空便は早いですが割高です。
最も簡単な解決策は、自社の倉庫から展示会のブースまで商品を輸送し、すべての手続きを処理する専門の運送業者を雇うことです。より高価になる場合がありますが、この価格には、展示会の主催者が課す搬入手数料や、必要に応じて専門の機器を使用するなど、スタンドに直接配送するためのすべての費用が含まれています。専門の展示会フォワーダーは、「主流の」フォワーダーとは異なり、商品の配達期限を考慮して、これを価格と通過時間に織り込みます。長期的には、追加費用は心の平和のために価値があります。
専門のフォワーダーは、商品が後で返品されるかどうかに応じて、税関を通過する最善の方法についてアドバイスすることもできます。返品の費用は、サンプルの実際の価値よりも高くなる可能性がありますので考慮が必要です。
貨物運送業者から比較見積もりを取得する場合は、価格に展示スタンドへの配送費用がすべて含まれているかどうか、および運送会社がセットアップ中に展示会場に入るために必要なすべての許可を持っているかどうかを再確認してください。多くの標準的な運送会社 (特に小包運送業者) は、展示会に関する規則や手続きに不慣れで、誠意を持って見積もりを出すかもしれませんが、商品をブースに届けることができず、税関の倉庫で立ち往生してしまうことがあります。

マーケティング

メールまたは郵送で、既存または潜在的なクライアントがスタンドを訪問するように促します。可能な限り予定を固定して設定するようにしてください。メールは、特に関心のある新製品の発売や、特別オファーに焦点を当てましょう。
または、訪問を促すために、何らかのインセンティブオファー(割引など) を検討してみてください。
メールは、展示会の準備段階で繰り返す必要があります。

トラベル

展示会に参加するすべてのスタッフの旅行の手配を確認してください。すべてのパスポートが最新かつ有効であることを確認してください。入国にビザが必要かどうかの確認を忘れないでください。

6～8週間前

必要なすべての備品(家具、照明、出展者パス、駐車許可証)をオーダーしたかどうかを確認します。
海外の展示会では、通訳を雇うことが必要な場合があります。通訳者の料金は大きく異なり、良い通訳者はかなり前から予約が埋まっていることがあります。通訳者またはホストは、クライアントとの最初の接点であり、良い第一印象を与える上で非常に重要です。語学力だけでなく、対人能力や一般的なコミュニケーション能力を備えた優秀な人材を獲得する価値があります。
作成しているパンフの進捗状況を確認してください。発送期限までに間に合いますか?
適切な通貨での価格表を準備します。現地通貨、ユーロ、または米ドル、英ポンドなど、日本円の換算価格として適している場合があります。配送を提供するオプションを検討してください。大量注文に対して提供する予定の割引、および代理店の販売価格とコミッションを検討してください。
すべてのスタッフがレクチャーを受け、料金体系とポリシーを認識していることを確認してください。

3～6週間前

既存または潜在的なクライアントにフォローアップメールまたは電子メールを送信して、訪問を促します。上位10人～20人のターゲットに個人的に連絡を取り、電話でフォローアップします。
商品や資料の発送準備（フォワーダーの締切日による）。
必要な書類を準備する。心配な場合は、書類のコピーをフォワーダーに送信して、すべてが整っていることを確認してください。優れた展示フォワーダーは、後の重要な段階での遅延を避けるために、書類を確認するのに時間がかかることがあることを理解しておきます。

2～3週間前

出席するすべてのスタッフのフライトを含む、支払い要件を確認します。
通訳者に現金で支払う必要があるかどうかを確認してください。
すべてのスタッフの出展者パスと施工日パス、および駐車許可証または配送許可証があることを確認してください。

1週間前

最終的なメールをクライアントに送信して、ミーティングの予定を確保します。
商品が輸送中であり、安全かつ時間通りに到着することをフォワーダーに確認してください。
セットアップの時間と締め切りについて展示会の主催者に再確認してください。一部の主催者は、セットアップ中に必要に応じて夜通し作業することを許可しています。一方、セットアップの完了、ツール、機器、および梱包の撤去に厳しい期限を課す主催者もいます。

いよいよ本番

いままで十分に準備してきました。大丈夫です。グッドラック！