“Plans are only good intentions unless they immediately degenerate into hard work.”
――ピーター・F・ドラッカー
展示会前、
何度も打ち合わせを重ね、
資料を作り込み、
ブース設計を詰め切ったとき、
こんな感覚になることがあります。
「今回は、かなり準備した」
「計画はほぼ完璧だ」
しかし——
展示会が始まった初日の午後、
その計画は静かに揺らぎ始めます。
展示会は、計画どおりには進まない
想定より人が止まらない。
逆に、全然足を止めてもらえない。
説明が途中で遮られる。
想定外の質問ばかりが飛んでくる。
展示会とは、
「計画が試される場所」ではなく、
「計画が壊される場所」です。
だからこそドラッカーは言います。
【計画は、行動に落ちて初めて意味を持つ。】
展示会において、
計画とは「正解」ではありません。
仮説にすぎないのです。
成果を分けるのは「初日終了後の30分」
展示会で成果を出す企業と、
そうでない企業の差は、
実は初日の夕方に生まれます。
成果を出す企業は、
こうしています。
・どんな来場者が多かったか
・どの言葉で足が止まったか
・動画は最後まで見られたか
・質問が集中したポイントはどこか
そして、
翌朝までに変えます。
・コピーを差し替える
・動画の順番を変える
・説明の入り口を変える
・スタッフの立ち位置を変える
一方で成果が出ない企業は、
こう考えます。
「計画どおりやろう」
「明日もこのままで」
展示会は「改善できる」数少ないリアルの場
Webマーケティングでは、
ABテストや改善は当たり前です。
しかし展示会では、
なぜかこう考えがちです。
「もう印刷しちゃったから」
「今さら変えられない」
「今回はこの形でいこう」
けれど現実には、
変えられることだらけです。
・パネルの順番
・説明トーク
・動画の見せ方
・壁のコピー
・名刺交換のタイミング
展示会は、
3日間連続で改善できる、貴重な実験場です。
「失敗」ではなく「データ」を集める
フィードバック思考の出展者は、
うまくいかない場面をこう捉えます。
「失敗した」ではなく、
「データが取れた」
・足が止まらなかった → コピーが弱い
・説明が途中で切られる → 入りが長い
・質問が出ない → 課題に刺さっていない
これはすべて、
改善のヒントです。
展示会で一番もったいないのは、
「同じやり方を3日間続けること」。
フィードバックは、現場にしかない
会議室で考えた仮説より、
来場者の一言のほうが価値があります。
「それ、結局何が変わるんですか?」
「うちはそこまでは求めてなくて…」
「この部分だけ詳しく知りたい」
これらは、
次の展示会だけでなく、
次の製品、次の提案、次のマーケティング
すべてに使える宝です。
展示会は、
営業とマーケティングと開発が
同時に学べる、数少ない場なのです。
完璧な計画より、修正できる設計を
ドラッカーの教えを展示会に当てはめるなら、
重要なのは「完璧な計画」ではありません。
・変えられる展示
・差し替えられる動画
・共有できる気づき
・翌日に反映できる仕組み
修正できる余白を残しておくこと。
これが、
展示会を“イベント”で終わらせず、
“成果装置”に変える鍵です。
展示会の価値は、終わった後ではなく「途中」にある
展示会後の反省会も大切です。
しかし、最も価値が高いのは、
展示会の最中に得られるフィードバックです。
ドラッカーの言葉は、
こう私たちに迫ってきます。
【計画を守ることが、仕事ではない。
成果を生むことが、仕事だ。】
次の展示会、
初日の夕方に、
ぜひ立ち止まってください。
「この計画、
今日の来場者の前で、
本当に生きているだろうか?」
その問いから、
展示会の成果は動き始めます。