展示会は、新規顧客のリード(見込み顧客)を大量に獲得できる重要な場です。
しかし、展示会で得たリードを放置してしまえば、それは単なるデータの束で終わってしまいます。
真の成果を得るためには、オンライン施策を活用し、これらのリードを育成(リードナーチャリング)するプロセスが不可欠です。
本記事では、展示会で得たリードをオンラインで育成し、実際の商談や成約につなげる方法について考えて見たいと思います。
リード育成が重要な理由
展示会で出会ったリードは、すぐに購入や契約を検討しているとは限りません。多くのリードはまだ情報収集の段階であり、企業や製品に対して漠然とした興味を持っている状態です。こうしたリードを放置するのではなく、適切なタイミングで必要な情報を提供することで、購入意欲を高めていくのがリードナーチャリングの目的です。
展示会で得たリード情報を、その興味関心や購買意欲に基づいて分類(セグメンテーション)することが第一歩です。
例えば下記のような3つに分けて見るのはどうでしょうか。
高温度リード: 明確に製品やサービスに興味を持っているリード(例:展示会で具体的な質問をしてきた人)。
中温度リード: 製品に関心はあるが、具体的な購買意欲が不明なリード(例:資料請求だけをした人)。
低温度リード: 展示会ブースを訪れたが、購買意欲がまだ低いリード(例:名刺交換のみで深い会話がなかった人)。
こうした分類により、適切なメッセージを適切なリードに届ける準備が整います。
リードナーチャリングにおいて、メールは強力なツールです。
フォローアップメールの送信
展示会直後に、「展示会にお越しいただきありがとうございました」という感謝のメールを送ります。この中で、製品やサービスに関する資料や関連リンクを提供しましょう。読む方が何かを得するようなコンテンツを、継続的にメールでお送りすることも付け加えておくとよいでしょう。
パーソナライズされたコンテンツ
リードの興味に応じて、セグメント別にカスタマイズされたメールを送ります。例えば、高温度リードには製品デモの案内、中温度リードには導入事例の共有、低温度リードには業界動向に関する情報を提供すると効果的です。
ステップメールの活用
自動化されたメールキャンペーンを活用し、リードが購入を検討するための情報を段階的に提供します。
リードが自社製品やサービスに関する理解を深められるよう、価値のあるコンテンツを提供します。
ブログ記事やホワイトペーパー
展示会でよく質問された内容をブログ記事やホワイトペーパーとしてまとめ、リードに配信します。
動画やWebセミナー
展示会で行ったプレゼンやデモを動画化し、SNSやメールで共有します。特定のテーマを深掘りするWebセミナーを開催するのも有効です。
事例紹介
実際の顧客事例や成功例をコンテンツ化し、信頼感を高めます。特に高温度リードには効果的です。
リードナーチャリングを進める中で、リードの行動をスコアリングし、購買意欲が高まったタイミングを判断します。
行動データの収集
メールの開封率、リンクのクリック率、資料ダウンロード、Webサイトの訪問回数などをトラッキングします。
スコアリング基準の設定
具体的な行動にスコアを設定し、一定以上のスコアを獲得したリードを「営業対応可能」と判断します。
これにより、営業チームがアプローチすべきタイミングを逃さず、効率的なリードコンバージョンが可能になります。
メールだけでなく、SNSを活用することでリードとの接点を増やし、関係性を深めます。
展示会での様子を投稿
リードが展示会の記憶を鮮明に思い出せるよう、展示会の写真や動画をSNSに投稿します。
定期的な情報発信
新製品情報や業界ニュースなどを定期的に投稿し、リードの興味を引き続き引きつけます。
展示会で得たリードは、適切なオンライン施策を通じて育成することで、後々の商談や成約へとつなげることが可能です。
セグメンテーション、メールマーケティング、コンテンツ提供、スコアリングを活用し、段階的にリードとの信頼関係を築きましょう。
このプロセスをしっかり実行することで、展示会の成果を最大化し、企業の成長に寄与することができます。
展示会の出展は、会場だけで終わらせてはいけません。なぜなら、見込み客は会場の中だけに居るわけではないからです。展示会を動画化しオンラインで活用する「展示会動画マーケティング」はこちらのページへどうぞ。