展示会で収集した名刺は、そのまま保存するだけでは価値を最大限に活用できません。
すべてのリードが同じ価値を持つわけではないため、見込み度に応じてA、B、Cの3つに分類することが重要です。
この分類を行うことにより、限られた営業リソースを効率的に活用し、成果を最大化できます。
分類の基本ルール
・Aランク:すぐに営業フォローが必要なリード
明確なニーズや購入意欲を示している。
具体的な課題や導入タイミングを話している。
展示会での接触時に詳細な質問をしていた。
アクション:展示会終了後、営業担当が迅速にフォローアップ。訪問や電話を通じて具体的な商談へ進めます。
・Bランク:一般的なリード
情報収集段階で、ニーズがまだ明確ではない。
今すぐの購入意欲はないが、将来的に可能性がある。
アクション:
フォローアップメールを送信し、製品やサービスの魅力を伝える。
メールマガジンやホワイトペーパーなどを通じて継続的に情報提供。
ウェビナーやオンラインイベントに誘導し、関心を高める。
・Cランク:フォロー不要のリード
明らかに競合企業の関係者や自社に関心がないと判断できるリード。
実際には商談に結びつく可能性が極めて低い。
アクション:Cランクとして記録のみ残し、リソースを割かない。
営業担当との事前コミュニケーションがカギ
名刺を効果的に分類するためには、事前に営業担当と条件を共有しておくことが不可欠です。以下の内容をすり合わせましょう。
・ターゲット顧客の条件
・業種、役職、企業規模などの基準。
・展示会でヒアリングすべきポイント(予算の有無、導入予定時期など)。
・営業が求めるリードの優先順位
・すぐに商談に結びつけたいリードの特徴。
・一般的なリードと判断する基準。
・分類後のフォロー体制
・営業担当が対応するAランクリードの連絡フロー。
・マーケティングチームが担当するBランクリードの育成方法。
分類後のリード活用例
・Aランクリード:早期商談化
ある製造業の企業では、展示会終了後2営業日以内にAランクリードへの訪問アポイントを設定。結果、1カ月で新規商談率が30%以上に達しました。
・Bランクリード:オンライン育成
Bランクリードには、毎月1回のメールマガジンと業界向けウェビナーを案内。半年後、関心度が高まったリードの10%が商談に移行しました。
・Cランクリード:記録のみに留める
Cランクリードは分類後、特別な対応はせずCRMシステムに記録。リソースを無駄にせずに済みました。
まとめ
展示会で獲得した名刺を見込み度に応じて分類し、適切なフォローアクションを取ることは、営業担当とマーケティング担当の連携を強化し、成果を最大化するための基本戦略です。
事前の準備と明確な基準設定が、分類の成功を左右します。
Aランクには迅速なアプローチ、Bランクには育成プランを、そしてCランクにはリソースを割かない選択をすることで、展示会のROIを大幅に向上させることができるでしょう。
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