展示会で苦労して集めた名刺を活かすために必要な施策

展示会やイベントで集めた名刺。
営業担当者にとって貴重な財産ですが、すぐに商談を進められるリードは全体の数%に過ぎません。
残りの90%以上のリードを「放置」してしまうのは、非常にもったいないことです。

そのリードをどのように活用し、成果につなげるかが、展示会出展の成功を左右します。


「すぐに買いたい」層は少数派

展示会やイベントで名刺を提供してくれる人には、次のような段階があります:

・すぐに購入を検討している層(数%)
予算も確保済みで、具体的な商談を進めたい。

・営業担当者による即対応が必要。
購入検討はしているが、時期が先の層

・製品やサービスについて情報を集めている最中。
自社製品を候補として覚えてもらうためのアプローチが必要。

・情報収集のみの層(大多数)
現時点では購入意欲はなく、業界動向や技術の参考として名刺を提供。
長期的なフォローで関心を維持し、信頼を築く必要がある。


放置せずにリードを育成する方法

・リードのセグメント化
集めた名刺を以下の基準で分類します:
(1)展示会での会話内容(関心を持っていた製品や課題)
(2)会社の業種や規模
(3)購入予定の時期や予算感
セグメントごとに異なるアプローチを計画することで、効果的なフォローが可能になります。

・フォローアップメールを送る
名刺をもとに、以下のようなフォローアップメールを送信します。

感謝の要素:「展示会にお越しいただきありがとうございました!」

情報提供の要素:「ご興味をお持ちいただいた製品の資料をお送りします」

動機付けの要素:「展示会で話題になった最新事例や活用方法をご覧ください」

メールには資料ダウンロードリンクやウェビナー招待などの具体的な行動を促す内容を含めます。

・コンテンツで興味を持続させる
名刺交換時の会話内容に基づき、関連性の高いコンテンツを提供します。

(1)業界の最新トレンドをまとめたホワイトペーパー

(2)製品のデモ動画や利用事例

(3)FAQや解決策を紹介するブログ記事

・定期的な接触で関心を維持
すぐに購入しないリードにも、継続的に情報を届けます。

(1)ニュースレターを通じて製品やサービスのアップデートを共有。

(2)季節ごとの特集やキャンペーン情報を発信。

(3)営業担当者による進捗確認やヒアリングの連絡を実施。

・スコアリングで商談タイミングを見極める
リードスコアリングの仕組みを導入し、リードの行動データ(メール開封、資料ダウンロード、ウェビナー参加など)を追跡。
スコアが一定値を超えたリードを営業に引き渡し、適切なタイミングで商談を開始します。


例:放置リードの活用で成果を上げた企業

ある製造業企業は、展示会で集めた500件の名刺のうち、商談可能なリードが30件しかないと判断しました。しかし、残りの470件を放置せず、以下の施策を実行しました。

・名刺交換時の関心事項に応じたメールキャンペーンを実施。

・製品のユースケースを紹介するウェビナーを定期開催。

・リードスコアリングを導入し、興味が高まったリードを営業に引き渡し。

結果、展示会終了から6か月後に追加で獲得数の1割の商談を獲得し、そのうちの1割が契約に至りました。


まとめ

集めた名刺の多くは、短期的な成果を上げるリードには見えないかもしれません。
しかし、適切な育成とフォローアップを行うことで、将来的に大きなビジネスチャンスをもたらします。

「名刺を活かす」ことを意識し、「今すぐ客」ではないリードを確実な成果へとつなげていきましょう。


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