“展示会を“点”ではなく“線”でつなぐ
― Between Showsマーケティングと他展示会・地域イベント連携の戦略 ―
展示会は「出会いの場」であり、同時に「発信の場」でもあります。
しかし多くの企業では、1つの展示会が終わるとマーケティング活動も一段落し、
次の展示会まで空白の時間ができてしまうのが実情です。
この空白を埋め、展示会の価値を1年を通じて継続させる考え方が、
「Between Showsマーケティング」です。
展示会と展示会の“間”の時間に、
情報発信・顧客接点・ブランド露出を絶やさず維持することで、
「3日間の展示会を365日のブランド体験」に変える。
これが、今の時代に求められる新しい展示会戦略です。
その中でも特に効果的なのが、他展示会や地域イベントとの連携露出です。
展示会を孤立したイベントではなく、「年間を通じたマーケティング・ハブ」として活用することで、
ブランドの一貫性と信頼性を大きく高めることができます。
1. 別展示会(海外・地方)への出展予定を案内する
展示会終了後、次の出展予定を早期に告知することは、
「継続的に活動している企業」という印象を強く与えます。
たとえば:
・「次は○月にパリの展示会へ出展します」
・「来春の○○フェアでは新製品を発表予定です」
このように次の予定を案内するだけで、
顧客は“動き続けるブランド”としてあなたの会社を認識します。
さらに、展示会の案内をニュースレター・SNS・動画配信で行うことで、
国内外の既存顧客にも「次はここで会える」という期待を生み出せます。
2. 展示会をハブに、自社の「年間出展マップ」を発信
自社がどの展示会に出展しているのかを、一枚の年間出展マップにまとめて公開するのも効果的です。
これは単なるスケジュールではなく、
「この企業は業界全体の中でこう動いている」という
信頼とスケール感の可視化につながります。
たとえば:
・国内:東京ビッグサイト → 名古屋メッセ → 関西ものづくり展
・海外:Anuga(ドイツ)→ Japan Expo(フランス)→ SIAL(中国)
このように一貫した露出計画を発信することで、
国内外の顧客やメディア、代理店に「常に活動的なブランド」という印象を植えつけられます。
さらに、マップ内の各展示会にリンクをつけて、
展示会ごとの動画ページや出展内容紹介ページへ誘導すれば、
自社サイト全体の滞在時間やSEO効果も向上します。
3. 海外展示会の出展映像を国内向けに再配信し、グローバル印象を強化
海外展示会での出展風景やインタビュー映像を、
国内向けに再編集して配信することは、
「世界で戦っているブランド」としての印象を強める絶好の機会です。
特に、海外の展示会はブースデザイン・来場者層・反応が日本とは異なるため、
それ自体が価値あるストーリーになります。
・「フランスの展示会で注目された新素材」
・「海外バイヤーとの会話から見えた市場ニーズ」
・「現地展示会の雰囲気を伝えるブースツアー動画」
これらを国内向けに発信すれば、顧客だけでなく業界内でも話題化が期待できます。
また、インターネット展示会(英語版:WorldTradeShow.tv)を活用すれば、
海外展示会での出展映像をそのまま多言語配信し、
国内・海外の両方で露出を持続させることができます。
これは「Between Showsマーケティング」をグローバルに展開する効率的な方法です。
まとめ:展示会を「旅の記録」から「ブランドの軌跡」へ
展示会は単独のイベントではなく、
企業の成長ストーリーを描く連続的な舞台です。
一つひとつの展示会をつなぎ、
国内・海外・地域イベントを「面」で展開していくことで、
ブランドは“動いている”存在として記憶されます。
展示会の合間に静かにしている企業と、
展示会の合間にも動き続けている企業。
次の商談でどちらが印象に残るかは、明らかです。
Between Showsマーケティングの発想で、
あなたの展示会活動を「一瞬の発表」から「現在進行中のストーリー」へと進化させましょう。