展示会のセミナーは、自社の専門性や製品・サービスの価値を効果的に伝える場ですが、その場限りで終わらせてしまうのは非常にもったいないことです。
セミナーの様子を動画化し、オンラインセミナーやマーケティング施策に活用することで、展示会後も継続的に価値を提供し、リードを育成する手段として活かせます。
ただし、単にYouTubeに動画を公開するだけでは、多くの場合、期待する成果にはつながりません。
この記事では、展示会セミナー動画を効果的に活用する方法と、それを最大限生かすためのコンテンツ設計のポイントについて解説します。
展示会セミナー動画を活用するメリット
・セミナー内容を多くの人に届けられる
展示会場に来られなかった人や、セミナーの時間に参加できなかった人に対しても情報を提供でき、リーチを拡大できます。
・リードジェネレーションのツールとして活用可能
動画の視聴条件を「メールアドレス登録」や「アンケート回答」に設定することで、新たなリードを獲得できます。
・コンテンツの多用途利用
動画の一部を切り出してSNSでシェアしたり、Webサイトのブログ記事にリンクを埋め込んだりと、さまざまなマーケティングチャネルで再利用できます。
動画を活用する際の重要ポイント
・「見る価値」を明確に伝える
動画の内容が単なる宣伝ではなく、視聴者にとって価値のある情報を含むことを強調します。例として、業界トレンドの分析、新技術の紹介、問題解決のノウハウなどを提供します。
・視聴者とのエンゲージメントを設計
動画をただ公開するだけではなく、視聴するための条件を設けることが重要です。一般的に用いられる構成は下記のとおりです。
メール登録:視聴するためにはメールアドレスを登録してもらい、メルマガリストを拡充する。
アンケート回答:セミナー動画の視聴をリード獲得のフックにし、製品や顧客のニーズを把握するための情報を収集する。
限定公開:特定のイベントやキャンペーンの参加者だけが視聴できるようにし、特別感を演出する。
・プロフェッショナルな編集
動画のクオリティを高めるために、不要な部分をカットし、視聴者が重要なポイントに集中できるよう編集します。
専門的なデザインや字幕を加え、視覚的にも魅力的なコンテンツを提供します。
・視聴後のフォローアップ施策
動画を視聴したリードに対して、関連するホワイトペーパーや製品資料を提供する。
フォローアップメールで感想や課題を尋ね、次の接点を作る。
具体的な活用例
BtoB向けセミナー動画の活用
展示会で実施した業界トレンドに関するセミナーを動画化し、以下の施策を実施する。
・メールアドレス登録者限定で動画を配信。
セミナーの内容に関連する製品デモ動画を次に案内する自動メールを設定。
セミナー視聴後のアンケートで課題を収集し、営業部門に共有して商談を促進。
・BtoC向けデモ動画の活用
展示会で行った製品デモを動画化し、以下の方法で活用する。
(1)SNSで短いティザー動画を公開し、視聴者を専用ランディングページに誘導。
(2)ランディングページで動画を視聴するための条件として、簡単なアンケート回答を設定。
(3)アンケート結果に基づいて、メールで個別のおすすめ製品を紹介。
展示会セミナー動画活用の設計例
・展示会セミナーの収録
高画質カメラや外付けマイクを使用し、セミナーの全内容を記録。プレゼン資料やグラフも画面共有で記録に組み込む。
・動画の編集とパート分割
長時間のセミナーの場合、テーマごとにパート分けし、視聴しやすい長さ(5~10分程度)に編集。
サムネイル画像やキャッチコピーを作成し、動画の魅力を伝える。
・視聴条件の設定
動画を公開するための条件を明確に設定。
・メール登録フォームを作成。
・アンケートシステムを導入(例:Googleフォームや専用ツール)。
・プロモーションとフォローアップ
メルマガやSNSで動画視聴キャンペーンを告知。
視聴者へのフォローアップメールを自動化し、次のアクション(製品の無料トライアル、デモ予約など)を促す。
まとめ
展示会セミナーは、その場限りではなく、動画化してオンライン活用することで、マーケティング効果を大幅に拡大できます。
ただし、単に動画を公開するだけではなく、視聴条件を設けたり、フォローアップを設計したりすることで、リードジェネレーションや育成のツールとして活用できます。
展示会で収録したセミナーを、企業成長の「てこ」に変える工夫を、次回のマーケティング戦略に取り入れてみてください!
展示会の出展は、会場だけで終わらせてはいけません。なぜなら、見込み客は会場の中だけに居るわけではないからです。展示会を動画化しオンラインで活用する「展示会動画マーケティング」はこちらのページへどうぞ。