展示会の成果は、設定した目標値によって大きく変わる

展示会は企業のブランド認知や新規顧客獲得において強力なマーケティング手段です。
しかし、曖昧な目的で参加すると、時間もコストも無駄になりかねません。
逆に、明確な目標数値を設定することで、展示会の成果を飛躍的に高めることが可能です。

この記事では、「目標数値」を基にした展示会戦略と、その具体例について解説します。


目標数値が重要な理由

目標数値を設定することで、以下のメリットがあります。

・全員の意識を統一できる
チーム全体が同じゴールに向かうことで、一貫した行動が可能になります。

・パフォーマンスを測定できる
目標が明確であれば、結果を客観的に評価し、次回への改善策を見つけやすくなります。

・ROI(投資対効果)の向上
展示会の成功を数値で示すことで、投資価値を明確にし、効果的な予算配分が可能になります。


具体的な目標数値設定の方法

目標数値は「SMART」の原則に従って設定するのが有効です:

Specific(具体的): 明確で分かりやすい目標を設定する。
Measurable(測定可能): 数値で評価できる基準を設ける。
Achievable(達成可能): 実現可能な範囲で目標を設定する。
Relevant(関連性がある): 事業戦略に直結した目標にする。
Time-bound(期限がある): 達成期限を設定する。


目標数値の具体例

目標を設定する際の参考として、以下の例を挙げます:

・来場者数の目標
「展示会期間中に100名の見込み顧客をブースに呼び込む。」
→このためにSNS広告を活用した事前告知や、ブースデザインを工夫して目を引く展示を行います。

・名刺交換数の目標
「名刺交換を200件行う。」
→来場者が気軽に名刺を渡せるよう、ギフトや特典を用意する戦略が有効です。

・製品デモの実施回数
「3日間で30回のデモを実施する。」
→デモスケジュールを事前に告知し、時間ごとにターゲットを集める仕組みを構築します。

・商談アポイントの獲得数
「展示会終了時までに15件の商談アポイントを獲得する。」
→営業スタッフが積極的にアプローチし、アポイント専用フォームやQRコードを活用します。

・SNSでの拡散数
「展示会関連の投稿を500件リツイートしてもらう。」
→フォトスポットやキャンペーンを用意し、来場者が自然と投稿したくなる仕掛けを作ります。


成功例:A社の展示会戦略

・背景
ITソリューションを提供するA社は、ある展示会に出展する際、「3日間で150件のリードを獲得する」という目標を設定しました。

・実施内容

(1)事前告知
展示会1か月前からSNS広告とメールマーケティングを実施し、来場予約フォームを設置。

(2)ブースでの工夫
最新ソリューションのデモンストレーションを15分おきに行い、ブースを訪れるメリットを強調。

(3)インセンティブ
名刺交換者に限定ノベルティをプレゼント。

・結果
目標を上回る180件のリードを獲得し、そのうち20件が商談に発展しました。
A社は、数値に基づいた準備が成功を導いたと振り返っています。


目標数値設定の失敗例と改善策

一方、明確な目標がなかった場合、どのような結果になるでしょうか?

例えば、B社は「ブースに多くの人が来てくれればいい」という漠然とした目標で参加しました。
しかし、最終的に名刺交換はわずか50件。
SNSでの発信も行わなかったため、認知拡大の効果も薄れました。

・改善策
次回は「名刺交換100件」「SNS投稿での拡散100件」を具体的な目標に設定。
さらに、営業チームと連携して明確なアプローチ戦略を練ることを決めました。


まとめ

展示会の成果は、事前に設定した目標数値によって大きく変わります。
「何をどれだけ達成するか」を明確にすることで、準備段階から実施、振り返りまで、一貫した行動が可能になります。

展示会参加を計画する際は、まず目標数値を設定し、それに基づいた戦略を練ることを心がけましょう。それが成功への第一歩です。


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