展示会において、企業が提供するコンテンツは非常に重要な役割を果たします。
しかし、単に広報宣伝の視点だけでコンテンツを企画してしまうと、来場者の多様なニーズに十分に応えられません。
来場者の目的はさまざまであり、企業が提供する情報が一面的であると、せっかくの展示会でも十分な効果を得ることができません。
そこで、コンテンツ企画にあたっては、以下の3つの視点を念頭に置いて、広範でバランスの取れたコンテンツを準備することが重要です。
1. 使う人の視点
まず、展示会でのコンテンツは「使う人」を意識することが必要です。
製品やサービスの最終的なユーザーを考え、その人たちにとってどのような情報が有益かを考えましょう。
使う人は、製品やサービスが実際にどのように機能するのか、使いやすさや効果、メリットに関心を持っています。
・デモンストレーション:
実際に製品を使っているシーンや操作方法を見せることで、使い方や利便性を直接的に伝えます。これにより、使う人の具体的なイメージを喚起させることができます。
・ユーザーの声:
既存の顧客の体験談やレビューを展示して、使う人がどのように製品を利用し、どんな成果を上げたかを伝えることが効果的です。
この視点では、来場者に製品を使うことで得られる価値を直接的に感じてもらうことが目的です。
2. 検討する人の視点
次に「検討する人」の視点も重要です。製品やサービスを購入する前に、比較検討を行う担当者や意思決定を行う人々は、どんな情報を求めるのでしょうか?
これらの人々は、製品が自社にどう適合するか、競合製品とどう違うのか、コストパフォーマンスはどうかなど、具体的な情報を求めています。
・製品比較:
自社の製品と競合他社の製品を比較するデータを示し、どのような差別化があるかを分かりやすく伝えます。スペックや機能の違いを明示することが重要です。
・ROI(投資対効果)の提示:
製品を導入することで得られるコスト削減や生産性向上、効率化の具体的な数字を示し、投資対効果をしっかりと伝えます。
検討段階にある来場者には、購入判断を助ける具体的なデータや比較情報を提供することが求められます。
3. お金を出す人の視点
最後に、「お金を出す人」の視点を考慮することも不可欠です。企業の意思決定者や予算を管理する人々は、価格や導入コストだけでなく、製品が提供する価値全体について考慮しています。したがって、この視点に合ったコンテンツが必要です。
・価格とコストの透明性:
製品やサービスの価格体系を明確にし、どのようなオプションがあるのか、そしてその価格に見合った価値が提供されていることを強調します。
・長期的な利益:
初期投資に対するリターンや、長期的な利益を示すことが重要です。製品導入後に得られる持続的な効果や、ビジネス全体へのインパクトを説明しましょう。
お金を出す人にとっては、単に製品が良いかどうかだけでなく、それがどれだけ自社にとって有益であるかを示すことが決め手となります。
まとめ
展示会のコンテンツを企画する際は、「使う人」「検討する人」「お金を出す人」という3つの視点をバランスよく考慮することが大切です。
来場者の目的に応じた情報を提供することで、それぞれのニーズに応え、満足度を高めることができます。
また、これらの視点を適切に組み合わせることで、より多くのリードを獲得し、最終的な商談につなげることが可能となります。
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