「会いに行ける展示会」をつくる
― Between Showsマーケティングとリピート来場促進の戦略 ―
展示会は、製品やサービスを披露する「発表の場」であると同時に、
“顧客との関係を深めるタッチポイント”でもあります。
しかし、展示会が終わると同時にコミュニケーションが途切れ、
次回の出展まで時間が空いてしまうことも少なくありません。
この空白期間を「沈黙期間」にせず、
むしろ顧客との関係を育てる時間に変える考え方が、
「Between Showsマーケティング」です。
それは、展示会と展示会の間に「再接触の仕掛け」を積み重ねることで、
次の展示会での再会率=リピート来場率を高め、
ファン化を促進するマーケティング手法です。
1. 次回展示会の“早期招待”と“特典案内”で関心をつなぐ
展示会の主催発表を待ってから案内を出すのではなく、
自社から積極的に「次回案内」を設計することが大切です。
例えば:
・展示会終了後のフォローメールに「来年も出展予定!」の一文を添える
・早期登録者向けに「特典付きVIP招待」を発行する
・「今年は○○が話題でした。次回は〇〇を発表予定です」と予告を出す
こうした「次に向けた布石」を置くことで、
来場者の関心を“冷ます”のではなく“温め続ける”ことができます。
特典は豪華である必要はありません。
限定資料、試作品サンプル、個別相談枠など、
「自分だけが見られる」体験が最も強力なインセンティブになります。
2. 前回ブース訪問者限定の「新製品プレビュー会」を開催
展示会と展示会の間に、オンラインまたはリアルでの限定イベントを開催するのも効果的です。
たとえば:
・「昨年の展示会で名刺交換した方限定」の製品アップデートセミナー
・「前回来場者向け」に先行公開するデモンストレーション
・「開発者と直接話せる」ミニWebinar
これにより、来場者は“自分は特別な顧客グループだ”と感じ、
再来場のモチベーションが自然に高まります。
さらに、このプレビュー会を展示会の出展内容につなげることで、
「次はどんな進化が見られるのか?」という期待を醸成できます。
3. 「あなたのフィードバックを反映しました」で信頼を深化
展示会で集めた意見や改善要望を、次回展示で実際に反映することは、
リピート来場を促す最も誠実で効果的な方法です。
たとえば:
・「昨年の展示でいただいたご意見をもとに、○○を改良しました」
・「展示会アンケートで最も多かった質問に対応する新機能を発表します」
・「前回ご覧いただいた製品が、ついに市場投入されました」
こうした“進化のストーリー”を伝えることで、
来場者は「自分の声が届いている」と感じ、ブランドへの信頼が深まります。
これは単なる販促ではなく、共創の姿勢を伝えるマーケティングです。
展示会を通して「ともに成長していく企業」という印象を築くことができます。
まとめ:展示会を“出会いの場”から“再会の場”へ
展示会マーケティングの真価は、ブースで何人に名刺を配ったかではなく、
次にまた来てくれるかで測られます。
Between Showsマーケティングを活用し、
展示会後の半年・1年を「再会の準備期間」としてデザインすることで、
出展のたびに関係が深まり、ブランドの信頼も強化されます。
展示会は“点”ではなく“線”。
一度の出会いを、次に繋がる再会へ。
それが、これからの展示会マーケティングの在り方です。
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