IT系の展示会では、ただ単に「名刺をもらう」ことを目的とするのではなく、来場者との「エンゲージメント」を深めることが大切です。
これは、ただの情報収集や商談を越え、未来の顧客との関係性を築くことを目的にしています。
では、なぜエンゲージメントが重要で、どのように実践すべきかを見ていきましょう。
1. 名刺交換だけでは不十分
展示会で多くの名刺を集めることが、確かにリード獲得には有効な手段に見えるかもしれません。
しかし、名刺をもらっただけでは、顧客との関係が始まったわけではありません。名刺を集めて終わりにしてしまうと、その後のアクションが欠如しており、リードは冷たくなってしまいます。
名刺を交換した後にどれだけその人との関係を築き、価値ある情報を提供し続けることができるかが、最終的に商談へとつながるかどうかを左右します。
IT系の商材の場合、即断で購入が決まるわけではないことが多いので、エンゲージメントが特に重要になります。
2. エンゲージメントがもたらすメリット
エンゲージメントを重視することで、以下のようなメリットが得られます:
長期的な関係構築: 名刺を交換した後も、メールや電話で継続的に情報を提供することで、関係性を深め、商談への道筋を作ることができます。
・信頼の獲得:
ITサービスや製品は、特にBtoBの場面では慎重に検討されるため、信頼関係を築くことが購入決定において大きな要因となります。定期的なコンテンツ配信やQ\&Aセッションを通じて信頼を獲得することができます。
・見込み度の高いリードを育成:
エンゲージメントを重視することで、購入意欲の高いリードに育てることができます。名刺をもらっただけのリードは「見込み客」の段階に過ぎませんが、定期的に情報提供を行い、製品に対する理解を深めてもらうことで、より高い確率で商談に進展する可能性が高くなります。
3. エンゲージメントを高める具体的な方法
展示会でのエンゲージメントを高めるためには、次のような具体的な施策を取り入れることが有効です。
パーソナライズされたコンテンツの提供:
来場者の興味やニーズに合わせた、パーソナライズされたコンテンツを提供することで、より深い関係を築くことができます。例えば、来場者に関連性のある事例やデモンストレーションを実施することで、製品の価値を直接感じてもらうことができます。
セミナーやワークショップの開催:
展示会では、製品紹介だけでなく、実際の活用事例や専門的な知識を提供するセミナーを行うと、来場者のエンゲージメントが深まります。また、セミナー終了後に質疑応答の時間を設けることで、個別の関心にも応えられます。
インタラクティブな体験:
来場者が製品を実際に体験できるようなインタラクティブなデモを行うと、単なる話を聞くだけでなく、製品を「体感」してもらうことができます。IT製品のデモンストレーションやシミュレーションを用意すると、来場者の関心が高まります。
フォローアップ活動:
名刺交換後のフォローアップメールを単なる「お礼」だけにせず、具体的な価値を提供する内容にすることが重要です。例えば、「展示会でのディスカッションを元に、さらに詳しい資料をお送りいたします」などのパーソナライズされたメッセージを送ることが効果的です。
4. エンゲージメントの結果を測定する
エンゲージメントが実際にどれだけ効果的だったかを測定することも大切です。
どのコンテンツやアクションがリードを引き寄せたのか、どの段階で関心が高まったのかを分析することで、次回以降の展示会での戦略をさらに改善できます。
まとめ 展示会での成功は名刺獲得だけではない
IT系の展示会において、名刺を集めることは重要ですが、それだけでは未来の顧客との長期的な関係を築くことはできません。
エンゲージメントを重視し、来場者との信頼関係を深めることが、最終的な成功に繋がります。
単に情報を提供するだけではなく、来場者が実際に「体験」し、「理解」し、「信頼」できる環境を作ることが、IT系展示会での真の成功に繋がるのです。
展示会の出展は、会場だけで終わらせてはいけません。なぜなら、見込み客は会場の中だけに居るわけではないからです。展示会を動画化しオンラインで活用する「展示会動画マーケティング」はこちらのページへどうぞ。