こんにちは。展示会ウオッチャーの酒井です。
歴史的大混乱と評されるパリ・国際農業見本市の行方
との興味深い記事がありましたのでご紹介します。
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/rikamama/2024/02/post-62.php
マクロン大統領 VS 農民たちのバトル
すでに1月から2月にかけて、大騒動になっていた農民たちの抗議運動は、途中、首相がいくつかの改革プランを農民に提示したことで、少し弱まりかけたかに見えていたものの、農民たちにとっては、到底、充分な回答ではないうえに、実際に改革されるまでに、あまりに時間がかかり過ぎることに到底、承服できるものではなく、また、この「国際農業見本市」という大イベントという彼らにとっては、絶好の集結の機会があることを彼らは見込んでいたと思われます。
この国際農業見本市開催初日は、朝から農民たちがこの会場に押しかける大騒動になり、一般開場ができない事態に陥りました。会場は、民間のセキュリティ会社が警備を担当しているうえに、警察や憲兵隊まで警護する事態になり、この騒ぐ農民たちの怒りは燃え上がる一方で、その厳重なはずの警備の隙をついて、農民たちが会場になだれ込み、集結して騒ぎはじめ、「マクロン辞めろ!」の大合唱。とうとう、会場内の展示施設の一部を壊してしまう場面まで現れ始めました。開場を待つこの見本市を観覧に訪れた一般市民もどんどん膨れ上がり、カオス状態になりました。
開場時間となってもオープンされず、その後オープンされても一部のブースは閉鎖されたままとのことで、展示会としては「控え目に言っても大混乱」だったとのこと。
その後、マクロン大統領は怒り狂っている彼らと一人で話し合うことに。その様子はyoutubeやテレビで生配信され、フランス国民が目の当たりにする事になりました。
国民が怒りをぶつけ、当初、政府が意図していたカタチではなかったとはいえ、大統領一人でそれに真摯に耳を傾けてくれる様子が全国で生中継され、少しでも改革する方向に向かっていこうとしているところは、日本には、ないことだな・・と感心させられるところでもあります。
日本では国民が声を出すことも無いですし、首相一人が国民と対峙することも無いですね。
フランスでは、展示会がそのような「対話」の場として使われる、そんな大舞台になれるなんて、ちょっとウラヤマシイですね。