広州交易会のオンライン開催での課題

こんにちは。展示会ウオッチャーの酒井です。
ちょっと古い記事ですが、イベントパートナー紙に、広州交易会のオンライン開催についての興味深い記事がありましたのでご紹介します。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-29/QCNTFJT1UM0Z01

”リアルにはまだ及ばず-新型コロナでオンライン開催の広州交易会
世界最大級の見本市、中国輸出入商品交易会(広州交易会)は今年、新型コロナウイルス感染拡大による影響で前例のないオンライン開催となった。だが実際に会って顔と顔を突き合わせるこれまでの商談形式に取って代わることは難しそうだ。

今月オンライン開催された広州交易会には世界のバイヤーと「面談」するため2万5000社程度が出展。テンセント・ホールディングス(騰訊)がライブストリーミングや翻訳、テレビ会議テクノロジーの機能を備えた仮想アーキテクチャーを構築した。

シューズメーカーの温州市康徳経貿でマネジャーをしているリリアン・ホー氏によれば、オンラインで訪れる人は多いものの、実際の商談会と比べ難しいのは見込み客側と連絡を取り続けることだ。「ビジターログのページはあるが、名前だけしかなく接触できない。プライバシー懸念が理由だろうが、われわれが必要なのは電子メールのアドレスだけだ」と述べた。

革を使った衣料品を生産している杭州帥克軽紡進出口のセールスディレクター、ボニー・チェン氏は、簡易メッセージツールも理想的ではなかったとしている。

ライブストリームのセッションでは1800人余りが参加した回もあり、満足していると語る同氏は、将来的にライブ配信アプリを使ったオンラインマーケティングも真剣に検討するつもりになったが、ライブチャット経由のやり取りがスムーズではなかったと話す。時々遅れが生じ、売る側にとっても買う側にとっても文字入力が煩わしかったと指摘した。”

原題:China Exporters Find Virtual Trade Fair No Match for Real Thing(抜粋)

中国ではチャットの文化が進んでいるにも関わらず、やはり商談を多数並行で走らせることに難しさを感じているのですね。
ライブ配信、ライブコマースも一般に浸透していますが、まだまだそれを使ってビジネスに利用できるケースは多くないのですね。まだまだ限定された領域だけのもののようです。