ITメディアの記事『CP+2022に学ぶ、「オンラインイベント」はどうあるべきか』

こんにちは。展示会ウオッチャーの酒井です。
CP+2022に学ぶ、「オンラインイベント」はどうあるべきか
との興味深い記事がありましたのでご紹介します。



陰性証明を入場の必須条件とする、万全のコロナ対策を打ち出していたカメラ関連の展示会、「CP+2022」は、オミクロン株による感染拡大を原因に会場イベントは中止となりました。一方、オンライン版は、2月22日から27日の6日間開催されましたが、ITメディアにITジャーナリスト小寺さんの記事が出ていましたのでご紹介いたします。

この中で、小寺さんはオンライン展示会が「テレビ的な編成」となっていることを指摘。

一方で、オンラインのみとなった場合のプログラムの組み方はこれで良かったのか、という疑問も残る。本来会場イベントであれば、1日休みをとって会場に行き、全部のブースや製品が見られるわけだが、オンラインイベントでは会期中に少しずつコンテンツが公開されていくことになるので、ずっと貼り付いていなければならない。

だがわれわれはそれほどヒマではないので、見たいコンテンツが公開されたあとは、ライブではなくアーカイブで見ることになる。もちろん、ライブイベントであればその時間に公開されるのは分かるが、事前収録の動画の公開をスケジュールを立てて順次公開する意味は、どこにあるのだろうか。

東京ゲームショウや米国CESでは、オンライン版が大々的に展開されていましたが、これは小規模ながらもリアルの現場があり、それがライブ配信されることで配信時間が設定されていました。
その時に発生する情報を(ネットからでも)共有する、という考え方ですね。
一方、ライブ配信特有の、配信中断や進行上の不慮の事故、などの「粗相」がつきまといますので、事前録画のスケジュール配信の需要は多いと思います。

国内オンラインイベントに欠けているもの

イベントプログラムにしても、ライブ配信が終わったら、アーカイブ視聴者向けに分類掲載すべきだ。後から見る人が、「えーとたしか23日のソニーソニー……」と探すかといえば、そんなわけあるか、という話である。

CP+2022の検索ページでは、製品ジャンルこそ選べるが、その先は「日程」を選択するしかない。日程は、主催者にとっては大事だろうが、視聴者にはそうではない。

まさにそのとおりですね。視聴者にとって、どうあるべきかという検証がされていないのだと思います。
そしてそれは、イベント業界のコンセプト「ほう、そんなにそいつが知りたいんだったら、この時間に、この場所に来るんだな」・・をネットに持ち込んだ形ですね。
これはネットとは相性が悪いというか、ネット・フレンドリーではないというか・・で、囲い込みが可能となる反面、取りこぼしも大きい。

そして小寺さんも指摘されている点ですが、結局、リアルタイムのセミナーのタイムテーブル、そして新聞のテレビ欄的発想から抜け出せていないということですね。
テレビも見逃し配信に活路を見出していますし、イベントも考え方を変えていかないといけない時代に差し掛かってきています。